夫の仕事の関係で、「お中元」をいただく機会が増えたのはいいけれど、お礼状を書くのも、なかなか大変な作業ですよね。
そして、たくさんの「お中元」をいただいた中で、1つの疑問がわいてきました。
ある日を境にして、「お中元」の熨斗に書かれた文字が変わったのです。
どうも贈り物の中身には、さして違いがあるようには思えません。
しかも、ほんの数日の間の事です。
これにはどういう理由があるのでしょうか?
暑中見舞いとお中元の違いって何?
そもそも、「暑中見舞い」と「お中元」の中身に違いはありません。
「暑中見舞い」というと、一番に浮かぶイメージはハガキで送るものかと思います。
ハガキで送る「暑中見舞い」は、相手の体調を気遣ったり、こちらの近況報告をする為に送るものです。
しかし、この場合の「暑中見舞い」は別物で、相手にお世話になりましたという感謝の気持ちで贈る、贈り物を指します。
贈り物の中身については、「お中元」と同様、特別な決まりはありません。
では、どうして熨斗の文字が「お中元」と「暑中見舞い」と違いがあるのでしょうか?
それは、贈る時期です。
もし、「お中元」の手配が遅れてしまった場合、例え中身に違いがなくても、それは「暑中見舞い」ということになります。
暑中見舞いとお中元の時期はいつ?
では、「暑中見舞い」と「お中元」の境界線はどこにあるのでしょうか?
これは地域によって、違いがあります。
一般的に、東日本では7月15日(新暦のお盆)までに贈るものが「お中元」になります。
その後、7月16日から8月15日(旧暦のお盆)までに贈るものが「暑中見舞い」
ちなみに、これも過ぎてしまうと、「残暑見舞い」になってしまいます。
四国と九州を含む西日本と北陸の一部の地域では、8月15日までが「お中元」になります。
これはいただく場合よりも、贈る立場の場合の方が、より注意が必要かと思います。
送り先の地域と配達日に合わせて、どちらの熨斗にするべきか選ばなければいけません。
お中元と暑中見舞いの熨斗はどう違う?
「お中元」をいただいた場合の熨斗は「御中元」になります。
これが「暑中見舞い」になると「暑中御見舞い」。
さらに「残暑見舞い」になると「残暑御見舞い」となります。
いただいた贈り物の熨斗に書かれた文字は、おそらくは受け取った時期によって違うという事になります。
それは地域によって違いがありますが、実は明確な境界線があるのです。
同じようなものを同じような時期にいただいたのに、熨斗が違うと不思議に思いますね。
日本というのは縦に長く、地域によって特色もさまざまです。
古来から続く風習というのは特にややこしいものですが、贈り物にこめられた気持ちというものには、変わりはないのではないかと思います。
まとめ
「お中元」と「暑中見舞い」の違いは、いただく側としてはもちろん把握しておく必要がありますが、贈る側としても知っておきたいものだと思います。
ほんの些細な気遣いで、人間関係が円滑に進む場合も多いでしょう。
相手に感謝の気持ちを伝える行事ですから、お互いに気持よく、やりとりしたいものですね。