敬語・言葉

「お気をつけてお越しください」の意味は?使用上の注意と言い換え表現

電話する女性

「お気をつけてお越しください」という言葉は、相手に来訪を請うメールなどでよく用いられます。

相手に対する配慮と敬意を表した表現ですが、正しい使い方をマスターできているでしょうか。

具体的な使用例や注意したい言い換え表現なども含めて、詳しく見ていきましょう。

「お気をつけてお越しください」の意味

「お気をつけてお越しください」という表現には、「お気をつけて」と「お越しください」の2つの言葉が含まれています。

まず、「お気をつけて」ですが、もととなる形は「気をつける」です。注意や用心を表す言葉ですので、相手に対して使用する際は、相手の身を案じて注意や用心を促す意味があります。

日常の会話では、単に「気をつけて」だけでも通用しますが、ビジネスでは「お気をつけて」のみを単独で使用するのは控えた方がよいでしょう。

気をつけて何をするかが要点ですので、この場合の「お越しください」のように動作を表す言葉を後に続けてください。

その「お越しください」ですが、カジュアルに言えば「来てください」という意味です。

「来る」の尊敬語である「お越し」に、「ください」という丁寧語を付けた言葉で、それだけ相手を上に見ていることを表します。

なお、敬意を表したいがために「お気をつけてお越しになられてください」という人がいますが、これは二重敬語という間違った言い方です。

頭に「どうぞ」を付けて「どうぞお気をつけてお越しください」や、「お気をつけてお越しになってください」とするのはかまいませんが、丁寧にしようとして過剰に敬語を重ねないように気を付けましょう。

「お気をつけて」の使用上の注意

先ほど「お気をつけて」は単独で用いるべきでないと書きましたが、「お気をつけください」と言うことは可能です。

「気をつける」という動詞の丁寧語ですので目上の人に使用しても問題ありません。

ただし、「お気をつけてください」とするのは間違いです。

「気をつける」で一語ですから、「て」という二つの動詞を連結する助詞を使う必要はありません。

「お気をつけてお越しください」の場合は、「気をつける」と「お越しになる」をつなげるために「て」が用いられるため、「お気をつけお越しください」とはなりません。

「お気をつけてお越しください」の言い換えと使用例

「お気をつけてお越しください」は丁寧な表現として問題ありませんが、人によっては「気をつけて」という言葉に敏感なことがあります。

たとえば最近事故を起こしたばかりの人に対して使うと、「また事故を起こさないでね」と嫌味を言われたと捉えられる可能性も否定できません。

その場合は「お気をつけてお越しください」ではなく、「お待ち申し上げております」と異なる言い方に変えてもこちらの真意は伝わります。

ただ、実際は「ご来訪をお待ち申し上げております。どうぞお気をつけてお越しくださいませ」などと併せて使用する方が自然です。

相手に配慮があり、こちらの言葉遣いに間違いがなければ、実際はそれほど神経質になる必要はないでしょう。

ただし、一点だけ注意しておきたいことがあります。それは「ご足労ください」という表現です。

「お越しください」と同じような意味で捉えられがちですが、「ご足労」とは相手の労をねぎらう意味があるので、本来自分が訪ねるべきところをわざわざ相手に来てもらった際などに「ご足労いただきましてありがとうございます」などと使用します。

また、ねぎらいの言葉を目上の人にかけるべきでないという考えもあるので、なるべくなら使用しない方がよいでしょう。

感謝する女性
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まとめ

文法的な細かいルールもありますが、社会人として来訪を請う表現は正しく使えるようになっておきましょう。

「お気をつけて」だけはNGで、必ず「お気をつけてお越しください」と後ろに続けることを忘れないでください。

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