わかりましたを敬語で表すと?「了解」「承知」の違いは?

パソコンの前で悩む女性
お客様との会話やビジネスメールで「わかりました」ということを伝えたいときに、「了解しました」や「了解いたしました」といった表現を使っている人は多いのではないでしょうか。

しかし、ビジネスマナー上は「承知いたしました」や「かしこまりました」と表現した方が良いとされています。

「了解」と「承知」の違いは?

【了解】 物事の内容や事情を理解して承認すること。
【承知】 依頼・要求などを聞き入れること。承諾。

これらの熟語はいずれも《目上や上司のように権限のある人が、自分の権限を行使する行為》を表しています。

【了解】は「それを認める」、【承知】は「聞き入れる」という感じで、どちらも”こちら側に主導権がある”というニュアンスでは同じです。

しかし、語尾に「しました」をつけるとそれぞれの言葉の持つ意味が変わってきます。

【了解】は語尾に「しました」をつけることで《丁寧語》になります。しかし謙譲語ではないため、取引先や目上の上司に対して使うのは失礼にあたるとされています。

一方で【承知】は語尾に「しました」をつけることで《謙譲語》になります。従って、こちらの方が、取引先や目上の上司に対して使うのに適切であるとされています。

「了解しました」はNG。「承知しました」か「かしこまりました」を使う

「承知しました」に加えて、「かしこまりました」や、「承りました(うけたまわりました)」という表現を使うこともできます。

こちらは「承知しました」という言葉よりもさらに丁寧に言いたい時に使われる言葉でもあります。

【かしこまる】 命令・依頼などを謹んで承る意を表す。
【承る】 「受ける」の謙譲語。謹んで受ける。

これらの表現は、相手の命令・指示・要求などを、単に「受ける」という受け身の態度であり、自分の判断は含まれていませんので全く問題ないでしょう。

「承知しました」と「かしこまりました」のどちらを使っても問題はありませんが、話す相手によっては固すぎる(場合によっては慇懃丁寧)と思われることもあります。

「了解しました」は本来は失礼な言葉ではない?

ここまで読んできて、「了解しました」は本当は失礼ではない、などと聞くと「どっちなんだ!」と文句の一つでも言いたくなるかもしれませんが、「了解しました」も丁寧語であり、失礼にあたるとは言い切れませんし、ネットで検索していてもそのような意見を数多く目にします。

「【了解】と【承知】のどちらが適切か?」という論争がネット上で話題になったは2010年から2011年頃のことでした。

2010年に『メール文章力の基本(日本実業出版社)』という書籍が出版されており、本の中で“目上の人に「了解」は不適切”というルールを解説しています。その理由を“「了解」には尊敬の意味が含まれていないから”と説明しており、その言い換え表現で「承知しました」を推奨しています。

この本は25万部売れたベストセラー阿部紘久『文章力の基本』の続編で、5万部売れたそうなので、その影響力も論争の行方を左右したのかもしれませんね。

まとめ

敬語は自分ではきちんと使っているつもりでも、実は間違っているという事も少なくありませんし、本当は間違いではないもののビジネス慣習上、そのようにされているというものまであって非常に厄介なものでもあります。

丁寧な表現にも聞こえるため、つい多用してしまいがちな「了解しました」の表現ですが、これからは「承知いたしました」や「かしこまりました」といった表現を使うようにしていきましょう。

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