近年のビジネスシーンにおいて、オフィスで働く服装にもカジュアルさが導入されてきました。
それとともに耳にするようになったのが「ビジネスカジュアル」という言葉ですが、同様の言葉に「オフィスカジュアル」というものもあります。
その違いを明確に理解できているでしょうか。そこで、両者の意味の違いと使い分け方などについて見ていくことにしましょう。
「ビジネスカジュアル」の一般的な例
従来と比べて、今の企業には出勤の際にセットアップのスーツを求めないところが少なくありません。
業務に影響しない程度ということが前提ですが、自由な服装を認める企業も増えています。
特に、自由な社風が売りのベンチャー企業などでは多く見られる傾向です。
求人票などにも「カジュアルな服装勤務OK」や「ビジネスカジュアル可」などの表記が増えていますが、どの程度のカジュアルさが許されるのかがわかりにくいこともあります。
一般的に「ビジネスカジュアル」と言う時は、営業活動など取引先を訪問するのに失礼でない服装を指すことが多いです。
企業訪問はこちらが立場的に下から伺うことが多いため、スーツほどフォーマルではなくても、最低限の礼儀を示せるような服装をすることが求められます。
具体的に言うと、男性ならシャツは襟付きでそれにジャケットを合わせ、下はダーク系の色のチノパンと革靴でコーディネートするのが主流です。
女性の場合もトップスには襟付きのシャツとジャケットというスタイルで、下はそれに合うようなスカートやパンツ、足元は高すぎないヒールが良しとされます。
「オフィスカジュアル」の許容範囲
「オフィスカジュアル」とは、ビジネスカジュアルのように企業訪問などの外回りの仕事ではなく、自社オフィス内での業務にふさわしいカジュアルな服装とされます。
最低限の身だしなみは必要ですが、業務に差し障りのない範囲でならかなりカジュアルな服装が許される職場も多いです。
来客対応などの業務がある場合はかなりビジネスカジュアル寄りですが、企業によっては社外の人と会う必要のない業務ならTシャツでの勤務が可というところもあります。
とはいえ、男性ならあまり派手でない襟付きのポロシャツ、下もチノパンなど足元まで裾があるズボンが望ましいとされます。
企業にもよりますが、オフィスカジュアルとはいえ、スウェットや短パン姿では許容されないことが多いです。
女性はオフショルダーやミニスカートなど露出の多い服装はさすがにNGというところが多いですが、あまり華美でない服装なら許容される傾向があります。
夏場はノースリーブでもOKというところが多いですが、カーディガンやジャケットを羽織れるようにしておくなどの配慮は必要です。
使い分け方は企業によって異なる
一般的なビジネスカジュアルとオフィスカジュアルの違いを見てきましたが、実際にどのように使い分けるかは個々の企業によって大きく違います。
前職では何の問題もなかった服装でも、転職先ではカジュアルすぎると捉えられることもあるでしょう。
はっきりとした定義がないため、結局は個々の企業の社風などから判断するしかありません。現在の勤務先であれば周りの雰囲気などから察することはできますが、転職などで新たな職場に踏み入れる際は、最初は比較的フォーマルな服装の方が無難です。
外回りの仕事であれば先に見たビジネスカジュアルの基準に従いますが、社内での服装は周りの人の服装を参考にしつつ選びましょう。
まとめ
ビジネスカジュアルは、ある程度の礼儀が示せる服装が基本です。
初めて勤務する職場でオフィスカジュアルとの使い分けがわからない時は、初出勤前に人事などの担当者に率直に聞いてみてください。