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「執務」「業務」「勤務」の3つの意味の違いと使い方

3人の執務者


仕事に関する言葉はさまざまですが、仕事上で「務」という漢字から成る熟語だけでもたくさんあります。

そのなかでも区別の付きにくいのが、「執務」「業務」「勤務」の3つです。

どれもお互いに言い換え可能な表現のように見えますが、厳密には意味の違いがあります。

そこで、それぞれの意味と使い方について見ていきましょう。

「執務」の意味と使い方

「執務(しつむ)」には、「業務に就いている」という意味があります。

また、「事務を取り扱う」「事務を執る」ということを「執務する」とも言います。

ビジネスシーンで言えば、デスクについて事務作業をしている状態が「執務中」です。

ですので、社外で得意先を回って営業活動をすることは執務と言えないことがわかります。

営業活動も業務に就いていることに変わりないですが、一般的にはデスクワークを指すと考えてよいでしょう。

使い方の例としては、「彼は今日一日ずっと執務中だ」や「彼女はこの執務に適している」などがあります。

「業務」の意味と使い方

「業務(ぎょうむ)」とは、職業として日常的に継続して取り組む仕事という意味の言葉です。

日常的に継続して行っているのがポイントになります。また、法律上では「業務上過失」といった言い方をするように、職業としての仕事以外の活動を指すこともあります。

さらに、社会生活における活動なら娯楽も含まれることがあります。

ただし、家庭内においての育児や家事は業務とはしません。社会生活における継続的な活動全般を「業務」と捉えることができるわけですが、ビジネスシーンでは娯楽のことを業務とは呼ばないため、やはり職業としての仕事に限って考えた方がわかりやすいでしょう。

使い方の例としては、「今日中にこの業務が終わるといいな」や「これらの業務のうち何が外部に委託できるだろう?」などがあります。

「勤務」の意味と使い方

「勤務(きんむ)」も仕事をしていることや仕事自体のことを指す言葉ですが、雇われの意味が強いことに注意してください。

「勤務時間」や「勤務形態」などと言うように、雇用が前提になっているというニュアンスがあります。

日常の会話などで「○○という会社に勤務している」とは言えますが、この例で「執務」や「業務」が使えないことでも意味の違いは明確です。

したがって、フリーランスや自営業の人は「勤務している」とは言えません。

「勤務」の使い方には、「勤務中の私語は厳禁です」や「海外の支社に勤務している」などがあります。

それぞれの意味と活用の違い

3つの言葉の意味について見てきましたが、仕事に関する点では共通しているものの、それぞれ異なる意味があることがお分かりでしょう。

どれも「ただいま勤務/執務/業務中ですので」などと同じような意味で用いられることがあるので混同しやすいですが、区別の仕方を覚えておいてください。

「執務」とは、おもにデスクワークを行っていることを指し、「業務」はそれより広く日常的かつ継続的に行う仕事のことです。

「勤務」は会社勤めとも言うようにどこかに雇用されて仕事をしている意味合いがあります。

ちなみに、「執務する」や「勤務する」と言うことは可能ですが、「業務する」という言い方は文法的に誤りです。

「業務」は「仕事」のことであり、行為や動作を表す言葉ではないため、「する」を直接付けて動詞にはできません。

「業務する」という言い方をする人も時々いますが、正しくは「業務をする」であることに注意しましょう。

まとめ

「執務」「業務」「勤務」は、3つとも仕事に関する意味がありますが、厳密には違うことを指しています。

混同しやすい言葉ですので、違いを明確にして正しく使い分けられるようにしておきましょう。