どのような意味なの?
折衝や外交といった言葉はビジネスの世界でもしばしば用いられます。
しかし渉外という言葉は、現在のビジネスシーンではあまり使われない言葉といえます。
この言葉は外部と連絡や交渉をすることを意味します。漢字を分けてみると意味はなんとなく分かるでしょう。
「渉」は交渉などで使われ、関係を持っている先方とやり取りすることです。
そして「外」はビジネスの世界では会社外、店舗外という意味があります。
こうして考えると、上で紹介した意味も納得できるでしょう。
こちらの言葉はあまり使われなくなりましたが、業種によってはいまだに用いられることもあります。
具体的には百貨店や金融機関、あるいは販売代理店を通じて商品・サービスの拡販をしている企業などがそうです。
どのような場面で用いられる言葉?
渉外をビジネスシーンで用いるのは、主に3つの場面といわれています。
まず銀行や保険の外務員のことをこのように呼ぶことがあります。
2つ目は渉外弁護士と言って、日本と外国2つ以上の国の法律を取り扱う弁護士を呼ぶときに活用されます。
さらに国家公務員を呼ぶときに用いられます。
日本政府が外国政府や企業、もしくは自治体と国内企業との折衝をする役割の方をこのように呼ぶわけです。
その他には法律の世界では比較的頻繁に用いられる傾向が見られます。
外部との交渉を意味する言葉として用いられます。
政治の世界でも時折この言葉が用いられます。
外国との折衝をする、企業や自治体の活動の枠組みをどうするかなどの交渉担当者のことをこのように呼びます。
政府外部の人と連絡を取り合って、話し合う機会が多いからです。
具体的にはどのように使えばいいの?
具体的な使い方としては、例えば金融業界や百貨店であれば、「この件に関しては渉外部が担当しております」などといった使い方があるでしょう。
会社の外に出て、顧客対応を行う部署のことを指します。
また政治の世界では「○○さんが国際渉外関係の担当者になりました」といった文章が用いられるでしょう。
政府にはこのような専門家がいて、その人を紹介するときに使用されます。
類語はどのようなものがあるの?
渉外の類語ですが、結構探してみるとたくさん出てきます。
ざっと見ただけでも「掛け合い」や「談判」、「交渉」に「協議」、「折衝」などが挙げられるでしょう。
また先ほども紹介したように外国との交渉でもしばしばこの言葉が使われます。
そうなると「外交」もある意味類語の一つに含めてもいいでしょう。
また百貨店や金融業界では、「営業」と実質同じという考え方もあります。
特定の顧客に対して交渉やセールス業務を行っているからです。
何らかの事情で店舗まで足を運べない、得意先の中でも取引量の大きな顧客対応などが中心業務だからです。
百貨店などでは、個人を対象にしたセールスマンという意味合いもあります。
ですからほかの業界からみると、営業とほぼ同じような役割を担っているといってもいいでしょう。
顧客が特定されているという意味では、ほかの業種でいうところのルートセールスと同じようなものとも解釈できます。
まとめ
普段あまり聞きなれない言葉ではないかもしれませんが、渉外は営業や法律、外交の世界では非常に重要な言葉であることがお分かりいただけたでしょう。
普段のビジネスシーンにおいて、多用するような言葉ではないかもしれません。
しかし正しい意味や使い方をマスターして、ここぞというときにさりげなくこの言葉を用いることができれば、わかる人には「この人、できるな」と思わせることも可能です。
このようなビジネスで使う言葉を覚えて、表現の幅を広げていきましょう。