敬語・言葉

精査の意味は?使い方は?言い換え表現は?

本と虫眼鏡

「ご精査ください」などの表現はビジネスにおいて頻出の言葉です。

社会人なら見聞きしたことがあるでしょう。ただ、「調査する意味だろう」と深く意識せずに受けとめている人も多いと思います。

そこで、「精査」意味使い方言い換え表現などについて見ていきます

「精査」の意味は?

「精査」は、「詳しい」という意味の「精」と、「調べる」という意味の「査」から成る言葉です。

二つ合わせて「詳しく調べる」となり、「精査」はまさしくその意味で用いられます。

「調査」という言葉も「調」という漢字があるように「調べる」という意味ですが、それよりさらに詳しく調べるという時に用いられるのが「精査」です。

ですから、「ご精査ください」とのメールを受け取った場合、その用件について調査するという意味で受け取って問題ないのですが、「細かい部分までより詳しく調べてほしい」という意図があることを覚えておきましょう

「精査」の使い方は?

精査の具体的な使い方について、目上の人に対するお願いに用いる場合と、自分の行為に対して用いる場合について説明していきます。

目上の人に対する丁寧な言い方

目上の人に精査してほしいことを伝える際は、敬語を作る接頭辞の「ご」を用いて「ご精査ください」とします。

敬語としてはこれで問題ありませんが、目上の人に「ください」と命令するのは失礼に当たる場合があります。

詳しく調べてほしいとより丁寧にお願いしたいのであれば、「ご精査のほどよろしくお願いいたします」などとしましょう。

もしくは、「詳しくお調べいただきますよう、よろしくお願いいたします」など、わかりやすい表現に言い換えるのでもよいでしょう。

自分の行為に対して使う場合

上記は相手にお願いする時の例ですが、自分で調べる際にも「精査」は使えます。

敬うべき相手に対してなら、「精査いたします」「精査させていただきます」などと謙譲語とセットにして使いましょう。

相手の質問などに対してすぐに回答できない時や、詳しく調べる必要がある時などに使うと便利です。

具体的な使い方は、「お問い合わせの件ですが、いったん精査させていただいたうえで回答させていただきます」や「精査の結果、以下の通りとなりました」などとします。

「ご査収ください」というメールを受け取った時などにこのように返すと、「ちゃんと詳しく調べました」というニュアンスが伝わります。

「精査」の言い換え表現は?

「検査」もビジネスにおいてよく使われる言葉です。

この言葉も調べるという意味がありますが、具体的には「ある基準をもとにして何か問題がないか調べる」ということです。

また、「査収」という言葉もメールなどでよく使われます。

その意味は、「よく調べて理解したうえで受け取る」です。

メールの添付ファイルについて中身をよく確認してほしい時などに用います。

単に詳しく調べるという意味ではなく、受け取るという意味が主です。

ただ、メールで「ご精査ください」とあっても「ご査収ください」とあっても、同じ意味と考えて問題ありません。

▼「査収」について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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また、「照査」という言葉も時々使われることがあります。

「照」という字からもわかるように、何か比較対象となるものと照らし合わせ、間違いなどがないか調べるという意味です。

比較対象の有無が「精査」との違いです。

あと、「検討」という言葉にも詳しく調べるという意味があります。

ただ、調べたうえでそれに判断が加わるのが「検討する」のニュアンスですので、「精査」との違いに気を付けてください。

まとめ

「調べる」という意味の言葉はたくさんあります。

ここに挙げた以外でも、「審査」「吟味」「点検」など同じようなことを意味する熟語は非常に多いです。

どれも同じような意味に受け取ってしまいがちですが、特定の言葉が選択されているということは、そこに至った意図があるということですので、言葉の意味をよく考えたうえでそれに適した対応を取るように注意しましょう。

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