多くの日本人は、結婚式や引越し、家や自動車などの大きな買い物をする時には吉日を好んで選びます。
若い人ほど関心が低い傾向はあるものの、吉日は日本人の生活の中に深く刷り込まれていると言って良いでしょう。
この記事では、天赦日・一粒万倍日・大安・寅の日・巳の日といった吉日の意味について解説します。
吉日とは?吉日の意味について
吉日とは、物事をするのに、日取りのよい日。めでたい日。運のいい日のことを指しています。
縁起の良い日と言い換えることもできます。
大安をはじめ、天赦日、一粒万倍日、寅の日、巳の日などが吉日に該当します。
吉日(天赦日・一粒万倍日・大安・寅の日・巳の日)の中身
それでは、それぞれの吉日の中身について詳しく説明していきます。
天赦日
「てんしゃにち」もしくは「てんしゃび」と読みます。
この日は、百神が天に昇り、天が万物の罪を赦(ゆる)す日とされ、最上の大吉日である。
<出典>wikipedia
とされており、日本の暦の上で最上の吉日とされています。
何か大事なことを決断したり、新しいことを始めたりするのに最適な日と言えるでしょう。
1年のなかで5〜6日しかない天赦日がいつになるかは、以下のようにして決まります。
- 立春〜立夏(前日)の戊寅(つちのえとら)の日
- 立夏〜立秋(前日)の甲午(きのえうま)の日
- 立秋〜立冬(前日)の戊申(つちのえさる)の日
- 立冬〜立春(前日)の甲子(きのえね)の日
春夏秋冬のそれぞれの季節の中で、それぞれ定められた干支(えと)の日に該当する日が天赦日となる仕組みです。
一粒万倍日
「いちりゅうまんばいび」もしくは「いちりゅうまんばいにち」と読みます。
“一粒万倍”とは、たった一粒の籾(もみ)が万倍にも増えて豊かな稲穂として実るということを表しています。
一粒万倍日は、この日に始めたことが大きな成果につながると考えられてるため、新しいことを始めるのに最適な日といわれています。一粒万倍日に始めると良いことを例示します。
- 仕事始め
- 開店/開業
- 口座開設(銀行/証券)
- 投資
- 入籍/結婚式/披露宴
- 新しい財布を使い始める
一方で、悪いことも万倍になるとされることから、凶日と重なった場合にはご利益が半減するとされていますので注意が必要です。
他の吉日の効果を膨らませてくれますので、重なる日を選ぶと更に縁起が良くなります。
一粒万倍日は二十四節気と日の干支によって決まります。
二十四節気の節目と節目の間の約1ヶ月毎に2つの干支の日が一粒万倍日に該当します。
およそ6日に1日、1か月あたり約5日が該当するため、年間約60日が一粒万倍日に該当します。
大安
「たいあん」または「だいあん」と読みます。
大安吉日(たいあんきちじつ)と言ったりするように、「吉日といえば大安」というイメージがあり、縁起の良い日としては最もポピュラーなのではないでしょうか?
六曜(大安・赤口・先勝・友引・先負・仏滅)のひとつで、六つの曜の中で最も吉の日とされています。カレンダーでは赤文字で目立つようになっていることが多いようです。
「大いに安心できる日」が語源とされており、何事においても吉、成功しないことはない日とされています。婚礼や上棟式などの日取りは大安の日を選ぶことが多くなっています。
寅の日
寅の日とは、十二支が寅に当たる日を指します。
虎は「千里を行って千里を帰る」と中国の諺にあることから、寅の日は、
・お金を使っても自分の元に戻ってきてくれる
・この日に出掛けると無事に帰ってくることができる
と言われています。
また、虎の体の黄(金)色と黒色からなる縞模様は金運の象徴であり、金運を上げるのに効果があると言われています。
仏教の神様で金運・商売繫盛のご利益で知られる毘沙門天は、「寅の年の寅の月の寅の日の寅の刻」に出現したという縁日に由来していることから、寅の日は、毘沙門天が祀られている社寺をお参りするのも良いでしょう。
巳の日
巳の日とは、十二支が巳(“み”と読みます。蛇のことを意味しています)に当たる日を指します。
白蛇は七福神の弁財天の遣いと言われており、願い事を弁財天に届ける役割をしているため、巳の日は金運がアップする吉日とされています。
巳の日は12日に一度巡ってきますが、60日に1日巡ってくる干支の「己巳の日(つちのとみのひ)」はさらに縁起が良い日と言われています。
巳の日、己巳の日は弁財天が祀られている社寺にお参りするのが良いでしょう。
2023年(令和5年)の月ごとの吉日カレンダー
2023年(令和5年)の毎月の天赦日・一粒万倍日・大安・寅の日・巳の日が一覧できる吉日カレンダーは以下のページからご覧頂けます。