子供はもちろん大人も擦り傷を作ってしまうことってありますよね。
「大きな怪我でなければ、擦り傷くらいなんてことない!」
こう思ってしまいがちなのですが、この擦り傷、なかなか治りにくい時ってありませんか?
大人になると傷の治りが悪いのは「年齢のせいか…」なんて思ってしまいますが、子供でもなかなか治らないことありますよね?
また、治りかけているはずなのに痛かったり、痒かったりすることもあります。そんな、なかなか治らない擦り傷の痛みやかゆみの原因について紹介します。
何故、擦り傷はなかなか治らないの?
以前、我が子に擦り傷ができたことがありました。
その時は大きな傷じゃなかったのでその内治るだろう!なんて思っていたのですが、何故かなかなか治らない。こんな事がありました。
”かさぶた”も出来てるし、そろそろ治りそうだなと思ってたのですが、
「血が出たー」
「え〜!!?何で!?」
この時、子供がかさぶたを取っていたのです。そう!実は擦り傷がなかなか治らない原因の一つにかさぶたを取ってしまうことが挙げられます。
子供の頃、かさぶたを剥がした経験ってありませんか?
”かさぶた”は治りかけの傷を保護する役目がありますので、これを無理に剥がしてしまうと傷の回復を妨げてしまうのです。
つまりその結果、なかなか治らないのです。そして、昔は傷口はしっかり消毒して、ガーゼを当てておくという処置、してましたよね?
また、ばい菌が入らないようにこまめに消毒ってしていませんでしたか?
実はその処置、あまり良くないそうです。その理由としては、
こまめに消毒することで回復してきた細胞を壊すことになり、ガーゼをあてることで、剥がす時に一緒にかさぶたが取れてしまう可能性がある為。
だと言われています。こういった理由もあって、最近では「こまめに消毒してガーゼをあてる」というのは治りが悪くなる原因とまで言われています。
治りかけの痛みやかゆみの原因は?
治りにくい原因は分かりました。
では、治りかけの時に痛みやかゆみが出るのは何故なのでしょうか!?傷口が痒いと特に子供は無意識に掻いてしまいます。すると、
かさぶたが取れてしまう→治りにくい→痛い・かゆいの悪循環に陥ってしまいます。
この痛みやかゆみには”かさぶた”が関係しています。擦り傷を保護しているかさぶたですが、かさぶたの下では傷が回復中です。
怪我から日が浅いうちはまだ傷の痛みが残っていて痛むのです。そして、この痛みがだんだん治まってくると次第にかゆみが出てきます。
何故、かゆいかと言うと、痛みとかゆみの神経細胞が同じで、痛みは治まったがかゆく感じているだけなのです。
簡単に言うと、「かゆい気がしている」だけなのです。
えっ!?という感じですが、つまりかゆみは治りかけの合図だと思えばいいとかかりつけの医師が言っていました。
ただ、子供はここで掻いてしまい、また傷を悪化させたりするので、先程のなかなか治らない負のループに陥ってしまうのです。
擦り傷をきれいに治す方法
擦り傷の治りが悪かったり、かゆみが出たりするのは「かさぶた」があることが原因でした。そしてかさぶたがガーゼにくっ付いて剥がれたり、掻いて取れたりすることも原因でしたよね。
そもそもこの”かさぶた”さえなければ治りも早く、痛みやかゆみも出ないのでは!?と思いませんか!?
特に、かさぶたが出来るたびに剥がしますと、結局薄っすらと傷が残るのです。大人ならまだしも、子供の傷はきれいに治してあげたいですよね。
そこで、きれいに擦り傷を治す方法を紹介します。
最近注目の湿潤療法
先程少しお話しましたが、最近は昔のように消毒やガーゼを当てるという処置はしないのだそうです。
そもそも、かさぶたをつくらないように、傷を「乾かさない」ようにするのです。これは「湿潤療法(しつじゅんりょうほう)」と呼ばれています。
この名前だけだと耳慣れませんが、「キズパワーパッド」ならご存知ではないですか?
傷口の汚れを水で洗い流したあと、傷口に直接貼るタイプの傷テープです。こまめに貼りかえることで、あっという間に傷が治るというものです!
私も大人になってから、激しく転んで膝を負傷したことがありました。騙されたと思って初めて使ったのですが、
「あれ!?傷ってこんなに早くきれいに治ったっけ!?」
なんて思いましたよ。
「湿潤療法」は、傷口からジクジクとでる浸出液が傷の回復を促すことを利用しているのです。
そのため、傷口を乾燥させたり、消毒するとこの浸出液が出ないので、治りが悪かったり傷が残ったりするそうなのです。
もちろん傷の度合いにもよりますが、自宅で対処できる程度の擦り傷であれば、白色ワセリンを食用ラップに塗り、傷口に当てておくだけでもきれいに治りますよ。
もちろん、毎日ラップ交換はしなければなりませんが。そして傷の周囲を水で洗って清潔にすることが最も大切です。
夏場などは何回かは取り替える様にしてくださいね。
まとめ
擦り傷の処置の仕方も昔と比べたら随分変わりました。
便利な傷テープを利用するのもいいですし、急な怪我なら自宅にある物でも対処できそうですね。
要は、「出来るだけ”かさぶた”を作らないことがキレイに治すためには大切」だと言う事です。
ただし、今回ご紹介した湿潤療法が必ずどのような場合でも適しているという訳ではありません。あまりにも大きな傷の場合は、無理せず病院で診察を受ける様にしてくださいね。
また、かさぶたを取ったり、消毒をしていないのになかなか治らない、それどころか酷くなっているという場合も、病院受診をおススメします。
今回の方法はあくまでも傷の度合いをよくみてから試す様にしてみてください。